本日、Nikon 1 V2が正式発表になりました。マイナーチェンジの噂もあったので、あまり期待はしていませんでしたが、蓋を開けてみると結構いろいろ変わってます。でもって、独断的○×△です。基本的に望遠で鳥撮り用に使うことを想定しての評価なんで、使用目的が異なれば評価も大幅に違ってくることを予めお断りしておきます。また、使用説明書のPDFがまだダウンロードできないので、細かな仕様について不明な点や思い違いの点がある可能性もあります。
画素数増加 ○
1000万画素から1400万画素にアップしたことは歓迎です。V1の1000万画素はプリントを想定した場合、微妙に画素数不足です。1400万画素というのはセンサーサイズとの兼ね合いでいうと絶妙なところではないでしょうか。
連写能力 △→○〈変更)
AF追従で15コマ/秒連写(V1は10コマ/秒)となりましたが、V1では基本的にエレクトロニックHiモードではISO感度等が全てオートしか使えませんでした。おそらくV2も同じ可能性があります。そうなると、普段使いではV1と同じ5コマ/秒となるので、連写能力が大きく進化したとまでは評価できないと思います。フルオートでなくても15コマ/秒で撮れるんだったら○ですが、この点は実機で確認してみないとわからないので現状では△。
〈10月25日修正)
どうやら15コマ/秒以上の高速連写でも露出モードはV1のように強制的にPオートだけにはならず絞り優先オートも使えるようです。ISO感度についてもV1の場合、強制的にISO-A 3200となってしまってましたがV2では制御ができる模様。となると連写能力は最強ということになりますね。
ISO感度 △
上限がISO6400となりましたが、低感度側がISO160始まりとなってしまいました。正直言ってNikon 1自体には高感度ノイズ耐性で大きな期待は寄せていません。電子シャッターでシャッターショックなくシャッターが切れるのである程度の低速シャッターでも困りません。
操作性 △
独立したモードダイヤルが設けられる等、外観上かなりの変更があるので操作性はV1との比較ではある程度向上すると思われますが、Fボタンとコマンドダイヤルの組み合わせで変更する項目って、実際には鳥撮りではあまり変更しない項目が多いので、実際に使ったときにはV1から大幅に操作性が向上とまでは行かないんじゃないかと思います。むしろ、独立した露出補正ボタンをシャッターボタンの近くに設けるとか、AF-ONボタンを設けてシャッターボタンではAF駆動しない設定ができるようにするとかが操作性の向上には必要です。
グリップ ○
外観ではグリップがついたことは大いに歓迎です。横位置から縦位置にカメラを回転させる操作がかなりやりやすくなると思います。もちろん、これはFT1経由で回転式三脚座の着いたレンズを装着したときの話しです。
バッテリーの変更 ×
バッテリーがV1から変更となってしまったのは非常に残念な点です。容量も少なくなってるんじゃないかな。縦位置バッテリーグリップでもオプションで設けてくれていたならよかったのですが。
レリーズケーブル端子なし ×
実はこの点を一番期待していたのですが、V1同様に電子レリーズケーブルは使えません。非常~に残念です。
リモコン受光部 ×
V1にあった背面のリモコン受光部がなくなってしまいました。電子レリーズケーブルが使えないのでリモコン使うことも結構あるだけに残念です。
ベストモーメントキャプチャー機能 △
これは結構面白そうな機能で、飛翔するツバメ撮りなどには大活躍しそうなんですが、V1でスマートフォトセレクターがFT1経由では使用できなかったのと同様に、ベストモーメントキャプチャーはCXマウントレンズでしか使えない可能性があると思います。この点は現状では明らかでないので△。コリメート撮影ではCXマウントレンズを使うので、V2のこの機能を使って今までは考えられなかったデジスコでのツバメの飛翔写真が出てくる気はします。
(11月20日補足)
この記事はやたらとアクセスが多いので、実機確認後の補足を追記しておきます。ベストモーメントキャプチャーは露出やISO感度等は全てオートで、フォーカスについてもマルチポイントのオートフォーカスしか使えません。FT1経由では予想どうり動作しません。
キャプチャーはシャッターボタンを半押し後、ピントが合った時点から将来に向かって1.3秒間キャプチャーされます。従って、シャッター半押し時点より過去に遡ったプリキャプチャーは一切行われません。マニュアルフォーカスが使えないこと、シャッター半押し操作以前のプリキャプチャーは行われないことなどから、ツバメの飛翔撮影等では全く役に立たないことがわかりました。面白い機能ではありますが、あまり実用性はないようです。
ワイヤレス ○
オプションのワイヤレスモバイルアダプターを使うことでスマホ等と接続して携帯端末からカメラ操作ができるようになりました。スマホからのカメラ操作そのものは僕自身はそれほど使用機会はないと思いますが、モバイル接続することでスマホを外部モニター代わりに使える点で○。これは全く僕個人の使用目的にかかわっています。スコープではなく一眼用レンズを使ったコリメート撮影をする場合に、倒立像となるので、これを正立化するための外部モニターとしてスマホが使えるんじゃないかと期待しています。
因みに、スマホからシャッター操作も出来ますが、残念ながら連写はできませんので電子レリーズケーブルが使えないのをワイヤレスで補うことはできません。
(11月20日補足)
こちらも補足です。ワイヤレスモバイルアダプターを使ってスマホ等の端末にライブビュー映像を出力してスマホ等で撮影する場合と、カメラ自体を操作して撮影する場合とは排他仕様となっています。スマホ等にライブビュー映像を出力し、スマホ等でシャッターを切る場合はカメラのシャッターではシャッターを切ることはできません。カメラでシャッターを切る場合にはライブビュー映像はスマホ等には出力されません。また、スマホ等からのシャッター操作は、今のところ対応しているアプリでは半押し操作はできず、画面タッチと同時にフォーカス合せとシャッターリリースが同時に行われます。
上記のような仕様なのでスマホ等を外部モニター代わりにしながら、操作自体はカメラ側でという方法は使えないようです。
ローパスフィルターレス ○
ローパスフィルターレスとなったので解像感の向上が期待できると思います。
とりあえずこんなところで。
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