ライブビューでの撮影
この日の日没時刻は午後4時45分。掲載のカットの撮影時刻は午後5時1分。肉眼ではオシドリがよく見えない状態で、サンニッパでもSSはISO800で1/10しか出ていません。掲載のカットはじっとしているオシドリのように見えますが、実際は終始羽繕いをしていたので、普通に撮っては全部ぶれます。デジスコだと超スローシャッターでも撮れるとか言われますが、しきりに羽繕いする動きのあるシーンには全く不向きです。
ミラーショックを廃除するためにライブビューモードで撮りますが(ニコンのD7000はミラーアップ状態でミラーの上下なく連写ができるニコン初のデジタル一眼です)、ライブビューファインダーで羽繕いと羽繕いの間隙をぬってじっとしている瞬間にレリーズを試みても、実際に写るのは羽繕い中のぶれぶれのカットばかりになります。これはライブビューファインダーに映し出される映像が実際と大きくワンテンポ遅れているためで、D7000に限らず、ライブビューファインダーを持った他のカメラでも多かれ少なかれ同じことが起こります。
こういう時の撮影のコツはファインダーを見ないことです。まずライブビューファインダーで鳥がじっとしているときにしっかりと鳥の目にピントを確保しておきます。そのうえでファインダーではなく双眼鏡で鳥を見ます。右手にはレリーズケーブル。双眼鏡で鳥の動きをじっと見て、羽繕いをやめて前を向いた瞬間にシャッターを切ります。シャッターが切れる瞬間はライブビューファインダー上ではまだ羽繕い中のはずです。そしてライブビューファインダーで鳥が前を向いてじっとしているように見える僅かな瞬間には、実際は次の羽繕いを始めているので、この段階でシャッターを切っても手遅れです。
因みに、デジタル一眼レフですからライブビューモードでミラーアップしたまま撮影しても、シャッターショックは残ります。ミラーショックやシャッターショックの影響を最も受けやすいSS領域はSS1/20~1/30付近の領域でこのあたりのシャッタースピードになるときには細心の注意が必要です。逆にSS1/2とか1秒とか2秒とかのマゾ的なシャッタースピードになるとかえってシャッターショックの影響は画像には出にくくなります。なぜそうなるかは自分で考えてみてください。ヒントは‘シャッターショックの影響時間<露光時間、長時間露光によるピントの芯’です。ここまでのスローシャッターになるとデジスコの画像をデジ一が再度逆転します。
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コメント
ご無沙汰しております。
素敵な写真ですね。
オシドリは此方では夏鳥なので、
会うことが限られます。
また宜しくです。
投稿: 北のとり | 2011年12月 7日 (水) 20時11分
北のとりさん、こんばんは。お久しぶりです。
オシドリはそちらでは繁殖期にしか見れないんですね。本州でも繁殖地がいくつかありますが、私の居住地からは随分と距離がありますのでオシドリ親子をまだ見たことがありません。親子で泳ぐ姿はとっても可愛いんでしょうね。
今年は北海道の冬鳥さんの訪れはどうなんでしょう。昨年は異常気象で大陸側の木の実が不作だったせいでしょうか、日本では全国的に冬鳥当たり年だったようですが、今年はいまのところあまりいいお話は聞こえてきませんね。これからに期待したいです。
またよろしくお願いします。
投稿: 探検隊隊長 | 2011年12月 7日 (水) 22時58分