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2007年9月 5日 (水)

ライブビューでの撮影その2

先日掲載したライブビューでの撮影の記事。たいした写真じゃなかったのですが、ライブビューには皆さん大変ご興味があるようで、この記事の閲覧者数が非常に多いです。
だからということでもないのですが、興味ある人には興味あると思われる「デジ眼スコ」でのライブビューテストをやってみました。本当はフィールドでのテストをしたかったのですが、時間がなく自宅の窓辺からのテストです。
なお、以前別の掲示板でも書きましたが、スコープとカメラを組み合わせた撮影では、「合成焦点距離÷対物レンズ口径=合成F値」という公式が支配します。デジ眼でもなんとか焦点距離を稼ぎたいという気持ちはわかりますが、そのためにスコープと組み合わせたデジ眼スコにしてしまうと合成焦点距離が大きくなります。ここでいう合成焦点距離はいわゆる35ミリ換算の焦点距離ではなくレンズの実焦点距離に基づく合成焦点距離になるため、もともと搭載レンズの実焦点距離が非常に短いコンデジに比べてデジタル一眼の場合は遥かに大きな合成焦点距離になってしまいます。必然的に上記公式から得られる合成F値も大きくなり、暗いシステムになります。上記公式を逃れられない限りデジ眼では普通に一眼用レンズを用いて撮影するほうがよいのです。

前置きはさておき、今回のテストで使ったシステムは次のとおり。
スコープ:KOWA TSN-4N(77ミリ口径のフローライト・クリスタル)
接眼レンズ:KOWA VA2(アイレリーフ100mmでTSN-4N装着時は12倍)
一眼用レンズ:Nikon 50mm/F1.4D
カメラ:Canon EOS 40D
合成焦点距離:600mm
35ミリ換算焦点距離:960mm
合成F値:F7.79

システムの接続にはKOWAのユニバーサルマウントシステムを用い、スコープの三脚座とカメラの三脚穴をつないで振動をできるだけ防ぐようにしています。
被写体は自宅の窓から斜め隣の家のまだ熟していない木の実(クロガネモチかな?)を撮ったもの。ライブビューで10倍拡大してピント合わせをした部分を中心に800×533ピクセル分を等倍切り出しした画像です。RAW+JPEGで撮りましたが掲載サンプルはJPEGのもの。
画像を見てデジ眼スコが使えるか否かは皆さんのご判断にお任せします。

Img_1477t

そろそろ隣の家の柿の木にコムクドリがやってきてもおかしくない時期なのですが、いまのところまだ来ません。

ライブビューを用いたデジ眼スコが使い物になるか否か、皆さんのご判断にお任せ、と書きましたが、テスターの私自身の感想を全く書かないのも無責任なので、若干の感想と補足を。
デジ眼スコの欠点はファインダーが暗くてピントが合わせにくい、合成F値が大きくなるのに伴いスローシャッターになり、ミラーショックによるぶれが大きいという点にありましたが、この2点に関してはライブビュー機能を使うことにより解決できます。スローシャッターには不安があるかもしれませんが、一眼の内部的な振動というのはミラーショック以外にシャッターの動きによる振動もあり、このシャッターの動きによる振動は超スローシャッターの方がむしろ小さいです。被写体の鳥さえとまってくれている状況であれば、ライブビューを使ったデジ眼スコはこれまでのものと比べると遥かに「使い物になる」と言っていいと思います。

問題は焦点距離の方で、上記テストでも合成焦点距離は600ミリ(換算焦点距離でも960ミリ)にとどまります。これだと素直にロクヨンを使うのがいいのは明かですよね。また、上記実験では50ミリのレンズを使っていますが35ミリ換算1.6倍の40Dでは50ミリレンズとKOWAのVA2の組み合わせだと若干ながら四隅にケラレが残ります。多分一眼用レンズを60ミリにすればケラレは消えると思います。
モデルタイプとしてお薦めできるかなと思うのはマスターレンズにシグマ製のAPO 50-150mm F2.8というレンズを組み合わせることです。このレンズはインナーフォーカス、インナーズーム方式なのでズームしても全長が変わりません。重量も比較的軽く、テレ端で150mmある割りには全長もさほど長くはないのでVA2と組み合わせて十分使えると思われます。ズーム機構で焦点距離を変えれるというのが最大のメリットになりますが、ズーム域の60ミリあたりから120ミリあたりまでを使うとよいと思われます。参考までに、シグマの50-150mm F2.8を一眼側のマスターレンズとして使い、アイピースにKOWAのVA2を組み合わせてデジ眼スコ化した場合の合成焦点距離や合成F値を載せておきます。

(ズーム60mmの位置で使用の場合)
合成焦点距離:720mm(35ミリ換算焦点距離は1152mm)
合成F値:F9.35
ISO200での晴天時の予測されるシャッタースピード:1/350秒
ISO200での曇天時の予測されるシャッタースピード:1/50秒弱

(ズーム120mmの位置で使用の場合)
合成焦点距離:1440mm(35ミリ換算焦点距離は2304mm)
合成F値:F18.7
ISO200での晴天時の予測されるシャッタースピード:1/95秒
ISO200での曇天時の予測されるシャッタースピード:1/12秒

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コメント

隊長さん
とても興味を引く内容ですねぇ。
私にはスコープの使用経験はありませんが、興味深く読ませていただきました。とても、勉強になります。
でも、隊長さん、購入されたカメラは確か30Dではありませんでしたか?

投稿: ejisan | 2007年9月 5日 (水) 16時50分

ejisanさん、こんにちは。
スコープのご使用経験がないと、ちょっとわかりづらい話だったかもしれませんね。
使用カメラ。この点はまあノーコメントということで(笑)。鉄は熱いうちに打て。機材は高いうちに売れ。と言うかどうだかわかりませんが。

投稿: 探険隊隊長 | 2007年9月 5日 (水) 17時26分

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