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過ぎ行く夏。この夏いっぱい遊んでもらったノビタキに最後の挨拶を。コスモスの咲く頃、地元でまた再会しよう。
2007年8月19日 (日) 野鳥 | 固定リンク
隊長殿、 小鳥が横を向いている姿が何とも言えない可愛さですね。
バードウォッチングをしたことが無いので質問ですが、 小鳥は横を向いていることが多いのでしょうか? それとも そういう瞬間を狙って撮影されているのでしょうか?
投稿: ジーク | 2007年8月20日 (月) 00時54分
ジークさん、こんにちは。 野鳥撮影は超望遠撮影と言われますが、星野の撮影に比べればたいした距離ではありません。広い星野の場合、ほとんど全てのものが無限遠の領域に入ってくると思いますが、野鳥の場合、メインの被写体の鳥と背景との距離の違いは大きく、距離の差が大きなボケとなって現れます。その分、ピント位置をどこに置くかで写真の出来が大きく左右されます。天体でも月などを大きく撮る場合は中央部のクレーターにピントを合わせるか、周辺部の空との境界にピントを合わせるかで写真の雰囲気が全く違ってくるかと思います。 野鳥や昆虫、小動物などの撮影ではピントは目に持ってくるのが基本です。野鳥の場合、フクロウ類などの例外を除いて、目は顔の「横」についています(夜行性のフクロウ類は目以上に耳が発達しているので目は正面についています)。従って、野鳥の撮影では目にしっかりとピントを合わせようとするとどうしても横向きの瞬間を狙うことが多くなります。理想的なのは真横よりもやや斜めにこちらを向いているタイミングが雰囲気も良くなります。後ろ向きの場合、振り向いた瞬間が狙い目となります。正面からの撮影では目と目の間に嘴がきますので余程アップに撮らないと嘴のボケが意図したものかそうでないのかが見ている人に伝わりにくくなります。ドアップで撮れる状況では目にピントが合い、嘴が綺麗にボケている正面顔の写真もなかなか面白いですが意外とそういうチャンスは少ないです。
投稿: 探険隊隊長 | 2007年8月20日 (月) 11時50分
探検隊長殿、 早速のご回答、ありがとう御座います。 望遠レンズによる近距離撮影、しかも、速い動きの対象なので、絞りは開け気味。 このため、焦点深度は浅く、フォーカスずれの許容範囲が小さい。 フォーカスを合わせるには、くっきりした鳥の目で合わせるのが一番。 このため、小鳥の横顔でシャッターを切ることが多く、横顔のときにフォーカスの良好な画像を撮れる確率が高い、ということですね。 なるほど、お蔭様で、よく理解することができました。丁寧な解説、ありがとう御座いました。 それにしても、小鳥は横顔が可愛いですね。
投稿: ジーク | 2007年8月21日 (火) 00時41分
ジークさん、おはようございます。 横顔の方がフォーカスで良好な画像を得られるかどうかはこの場合あまり関係ございません。私の場合はほとんどがマニュアルフォーカスで撮りますが、オートフォーカスの場合でも領域の狭い鳥の目の部分は意外とピントが合いにくいです。 それよりもむしろ生態写真では目がしっかり写っているかどうかで鳥の表情までがらっと変わってしまうということです。生き生きとした野鳥の表情を表現するためには目が横についている野鳥の目をしっかりと入れるために顔が横向きかやや斜め前向きの瞬間を意図して狙うということです。ファインダーを覗きながら野鳥の動きを注視し、タイミングを見計らって2~3枚程度の連写を小分けにして撮影します。
投稿: 探検隊隊長 | 2007年8月21日 (火) 08時58分
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隊長殿、
小鳥が横を向いている姿が何とも言えない可愛さですね。
バードウォッチングをしたことが無いので質問ですが、
小鳥は横を向いていることが多いのでしょうか? それとも
そういう瞬間を狙って撮影されているのでしょうか?
投稿: ジーク | 2007年8月20日 (月) 00時54分
ジークさん、こんにちは。
野鳥撮影は超望遠撮影と言われますが、星野の撮影に比べればたいした距離ではありません。広い星野の場合、ほとんど全てのものが無限遠の領域に入ってくると思いますが、野鳥の場合、メインの被写体の鳥と背景との距離の違いは大きく、距離の差が大きなボケとなって現れます。その分、ピント位置をどこに置くかで写真の出来が大きく左右されます。天体でも月などを大きく撮る場合は中央部のクレーターにピントを合わせるか、周辺部の空との境界にピントを合わせるかで写真の雰囲気が全く違ってくるかと思います。
野鳥や昆虫、小動物などの撮影ではピントは目に持ってくるのが基本です。野鳥の場合、フクロウ類などの例外を除いて、目は顔の「横」についています(夜行性のフクロウ類は目以上に耳が発達しているので目は正面についています)。従って、野鳥の撮影では目にしっかりとピントを合わせようとするとどうしても横向きの瞬間を狙うことが多くなります。理想的なのは真横よりもやや斜めにこちらを向いているタイミングが雰囲気も良くなります。後ろ向きの場合、振り向いた瞬間が狙い目となります。正面からの撮影では目と目の間に嘴がきますので余程アップに撮らないと嘴のボケが意図したものかそうでないのかが見ている人に伝わりにくくなります。ドアップで撮れる状況では目にピントが合い、嘴が綺麗にボケている正面顔の写真もなかなか面白いですが意外とそういうチャンスは少ないです。
投稿: 探険隊隊長 | 2007年8月20日 (月) 11時50分
探検隊長殿、
早速のご回答、ありがとう御座います。
望遠レンズによる近距離撮影、しかも、速い動きの対象なので、絞りは開け気味。
このため、焦点深度は浅く、フォーカスずれの許容範囲が小さい。
フォーカスを合わせるには、くっきりした鳥の目で合わせるのが一番。
このため、小鳥の横顔でシャッターを切ることが多く、横顔のときにフォーカスの良好な画像を撮れる確率が高い、ということですね。
なるほど、お蔭様で、よく理解することができました。丁寧な解説、ありがとう御座いました。
それにしても、小鳥は横顔が可愛いですね。
投稿: ジーク | 2007年8月21日 (火) 00時41分
ジークさん、おはようございます。
横顔の方がフォーカスで良好な画像を得られるかどうかはこの場合あまり関係ございません。私の場合はほとんどがマニュアルフォーカスで撮りますが、オートフォーカスの場合でも領域の狭い鳥の目の部分は意外とピントが合いにくいです。
それよりもむしろ生態写真では目がしっかり写っているかどうかで鳥の表情までがらっと変わってしまうということです。生き生きとした野鳥の表情を表現するためには目が横についている野鳥の目をしっかりと入れるために顔が横向きかやや斜め前向きの瞬間を意図して狙うということです。ファインダーを覗きながら野鳥の動きを注視し、タイミングを見計らって2~3枚程度の連写を小分けにして撮影します。
投稿: 探検隊隊長 | 2007年8月21日 (火) 08時58分