銀塩だろうとデジ一眼だろうと、レンズ交換式の一眼レフを入手したら誰もが陥る不治の病がある。それが「レンズ欲しい病」である。
この病気は極めて深刻な病気であり、悪化すると僕のような職業の人間に仕事を依頼して、破産申立、免責申立をしなければならなくなる。しかも、破産の原因が「レンズの買いすぎ」ということになると、これはいわゆる「浪費」ということになり、免責不許可事由にもなりかねない。極めて恐ろしい病気なのである。
僕が初めて一眼レフを購入したのはそれほど遠い昔ではない。せいぜい16~7年前くらいだろうか。30年、40年選手の超ベテランに比べるとまだまだ初心者である。
最初の一眼購入時には確か35-70ミリの性能的にも中級程度のズームレンズをセットで入手したと記憶している。
その後、レンズは今日まで増殖の一途をたどっている。同じく、16年ほど前に水中専用カメラを購入し、これに伴って水中専用レンズも増殖していった。
また、水中専用カメラではなく普通の一眼レフを専用水中ハウジングに入れて海に潜るようになり、あまり陸上では登場する機会のない16ミリフィッシュアイなども手に入れるようになった。
使用カメラの中心が銀塩からデジ一眼に変わると、デジタル特有の焦点距離からこれまで手持ちのレンズではカバーできない画角を補うため、さらにレンズが増殖を重ねて行く。
野鳥撮影をするようになって、必要なレンズ構成も変化し、これに伴って入手したレンズもある。
気がついてみると、単焦点レンズだけでも11本、ズームレンズが4本、水中専用レンズが4本と身の回りにレンズがあふれかえっている。
野鳥撮影にはデジスコシステムがあるので、600ミリ超えの大砲に手を出していないのがまだ救いであるが、性懲りもなく新たに手振れ補正付きズームを一本入手してしまった。
入手したレンズはレンズ表記の焦点距離が70-200ミリである。デジタルでの35ミリ換算でも105-300ミリにしかならない。1.7倍のテレコンを付けても、テレ端の実効焦点距離は510ミリにとどまる。野鳥撮影にはいかにも中途半端な距離である。
このレンズの焦点距離を生かすにはクロップモードで35ミリ換算2倍の焦点距離になるD2Xが必要だ。
レンズだけ先買ってどうすんのという突っ込みが聞こえてきそうである。
D2X、いよいよか。
最近のコメント