水中写真と野鳥写真
水中写真と野鳥写真。どっちがお金かかるだろうかと考えてみたが、これはやはり水中写真のほうがはるかに出費は多いと思う。
一眼で野鳥撮影となると高額な大砲が必要になるので機材的には野鳥写真のほうが出費が多そうに思われるが、水中写真でも専用ハウジングやレンズごとに違うポート類を揃えるとあっという間に200万ぐらいに達する。
しかし、両方の出費を比べた場合、最も大きな違いは機材への投資ではなく撮影場所に行くための費用である。
野鳥撮影ではたとえ自宅から1分、旅費ゼロ円の場所であっても撮影はできる。
しかし水中写真となるとそうはいかない。そもそも海へ行かなければ撮影はできない。マンタやナポレオンは大阪湾に潜って見れるわけではないので必然と撮影地は遠方になる。野鳥撮影でも海外ツアーというのがあるが、ダイビングでは海外スポットまで行くこともよくある。
そうやって高い旅費をかけて撮影に出向いたからといって、実際に海の中で絶好の被写体に出会えるとは限らない。こう考えると野鳥撮影は実に安上がりである。
僕がかつて行ったダイビングで最も珍ダイブは真夜中の須磨浦海岸でのナイトダイビングだ。
ショップのちょっと変わった企画だったが、当時枚方にあったショップからショップの車で須磨まででかけ、夜の10時くらいからアベックしかいない須磨浦公園前の海に水中ライトを持って潜るのである。須磨浦海岸だけあって海はお世辞にも綺麗とはいえない。水中ライトを持っても視界はよくて1メートル。水深が浅いので、フィンで海底の砂(ヘドロともいう)をまき上げようものなら視界はあっというまにゼロになる。
そんな海に夜中に潜って何が楽しいのかと思われるかも知れないが、以外にも浅瀬の砂地には綺麗なスナイソギンチャクが点在していたりハオコゼが海底を這うように進んでいるのが見れるのである。マクロレンズで被写体に寄って撮影すればとても須磨の海で撮ったとは思えない幻想的で綺麗な写真の出来上がりである。
海岸でたむろしているアベック達には実に奇妙な光景が目の前に現れる。二人だけの夜を楽しんでいたらなにやら海の方から光が海岸に近づいてきて、突然夜の海からダイバーがどばっと現れるのだから、それはさぞかし仰天だろう。
帰路で神戸の旨いラーメン屋に寄って須磨ナイトダイビングツアーは無事終了したのであった。
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